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伝統を守ること、新しい文化をつくること

伝統を守ること、新しい文化をつくること

小倉トースト発祥の店 喫茶まつばで、小倉トーストを食べました。大粒の小豆がきれいに並んだ小倉あんを、香ばしいトーストで挟んだスタイル。感動もののおいしさでした。

小倉トーストは、今では名古屋を代表する食文化のひとつです。でも、最初から「伝統」だったわけではありません。新しい食べ方として生まれ、おいしいから人々に愛され、いろいろなお店へ広がっていった。その積み重ねが、今の名古屋の喫茶文化につながっています。まつばで実際に食べてみると、これなら広がるのもわかると、納得できました。

新しい楽しみ方が、文化の入口になる

この体験から、日本茶のことを考えました。日本茶にも、昔から受け継がれてきた飲み方があります。一方で、時代に合わせて新しい楽しみ方も生まれてきました。わかりやすいのが抹茶です。茶道という伝統的な世界がありつつ、抹茶ラテやアイス、パフェなど、今では驚くほど自由に楽しまれています。それによって、茶道を知らない人や普段日本茶を飲まない人にも、抹茶を楽しむ入口がたくさんできました。

では、煎茶はどうだろう?

煎茶にも今、新しい楽しみ方が少しずつ生まれています。水出し冷茶にしたり、炭酸と合わせたり、料理に使ったり。そして、急須で淹れたあとの茶葉まで食べてみる。今はまだ、小倉トーストのように、誰もが知っている定番ではありません。だからこそおもしろいと思っています。もしかしたら、昨今あちこちで試されている新しい食べ方や飲み方の中に、何十年か先の、煎茶といえばこれ、があるのかもしれません。

伝統と新しさは、反対じゃない

伝統を守ることと、新しいことをすることは、反対ではないのだと思います。急須で丁寧にお茶を淹れる文化を大切にしながら、今の暮らしに合った新しい楽しみ方もつくっていく。そうやって日本茶の入口が増えていくこともまた、文化を未来へつないでいくことなのだと思います。

【お茶活メモ】喫茶まつば(愛知県名古屋市西区)

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