
和菓子とお茶の、相性
20年ぶりくらいに、ういろうを食べました。本日のお味はしろとあがり。久しぶりに食べるういろうは、もちもちとも違う、羊羹とも違う、不思議な食感。そして、しっかり甘いのに、どこか素朴です。ういろうってこんなお菓子だったんだと新鮮に感じました。せっかくなので、一緒に買ってきた伊勢茶を淹れて、ういろうとの組み合わせを試してみることにしました。
同じ日本茶でも、こんなに違う
用意したのは、温かい煎茶、温かいほうじ茶、そして水出しの煎茶。ひとつの和菓子に、3種類のお茶を合わせて飲み比べてみました。和菓子には日本茶だからきっと全部おいしいだろうと思っていたのですが、これが意外と違いました。私がいちばんおいしいと感じたのは、温かい煎茶です。ういろうの甘さが口の中に残ったところへ煎茶を飲むと、すっと口の中が整って、また次のひと口が食べたくなります。でも、それ以上に印象に残ったことがありました。
3種類のお茶の中で、煎茶そのものの味を一番おいしいと感じたのです。
同じお茶でも、何と一緒に口にするかで、こんなに味の感じ方が変わる。ういろうがお茶のおいしさを引き出し、お茶がういろうのおいしさを引き出しているようでした。反対に、香ばしいほうじ茶は和菓子に合いそうなのに、今回のういろうには思ったほどしっくりきませんでした。水出し煎茶もおいしい。でも冷たいことで味や香りの感じ方が変わり、温かい煎茶ほど、お茶そのもののおいしさを強く感じませんでした。
お互いがおいしくなる組み合わせ
今回面白かったのは、和菓子には日本茶が合うというだけではなく、和菓子とお茶にも、それぞれ相性がある、と気づいたことです。相性がいいというのは、お菓子がおいしくなるだけではないのかもしれません。お茶まで、いつもよりおいしく感じる。お互いがお互いの良さを引き出して、ひとつで味わうときとは違うおいしさが生まれる。日本茶は、単独で味わうだけでも楽しいものです。でも食べ物と組み合わせてみると、このお茶にはこんな一面もあると気づくことができます。
今日のお菓子には、どのお茶が合うだろう。家にある中でどれを飲もうか。そういう飲み比べから、自分だけの相性を見つけていくのはこれからどんどんはまりそうです。