
茶葉がポテトチップスを、お茶のおともに変えた
日本茶カフェでメニューを眺めていると、「ほうじ茶のポテトチップス」という文字が目に入りました。 「ポテトチップスとほうじ茶?」 想像がつかなかったので、思わず注文してみました。運ばれてきたのは、うすしお味のポテトチップスに、軽く焙じた茶葉がたっぷり散りばめられた一皿でした。最初のひと口で驚きました。 ほうじ茶の香ばしさはもちろんありますが、それ以上に印象的だったのが、茶葉の旨みです。青のりをかけたような風味があり、うすしお味のポテトチップスと驚くほど自然に調和しています。
「茶葉って、こんな使い方があるんだ。」そう思わずにはいられませんでした。
茶葉が「食材」に見えた瞬間
食べながら、私が初めて煎茶の茶葉を食べた日のことを思い出しました。私も「ポテトチップスを食べ終えたあと、袋の底に残る細かなパリパリに食感が似ている」と感じていたのです。当時はおもしろい食感だな、と思っただけでしたが、このポテトチップスを食べて、その印象が一つの発見につながりました。 茶殻は、お茶を淹れたあとに水分を含んでしっとりしています。そのため、ハンバーグや混ぜご飯など、水分のある料理によくなじみます。一方、お茶を淹れる前の茶葉は、乾燥していてパリパリと軽い食感があります。この食感なら、ポテトチップスやおつまみのような、軽くて香ばしい料理にも合わせられる。 私はこれまで「茶殻は料理の材料になる」と考えていましたが、この一皿は「茶葉そのものも料理の材料になる」という新しい可能性を教えてくれました。
「味の橋渡し」をしていた茶葉
そして、もう一つ感動したことがあります。このポテトチップスは、温かい日本茶と一緒にいただくと、さらにおいしく感じました。ポテトチップスに散りばめられたほうじ茶の茶葉が、お菓子と湯のみのお茶を自然につないでいたのです。同じ茶葉が料理にも、お茶にも存在することで、味がひとつにまとまる。まるで茶葉が「味の橋渡し」をしているようでした。
おいしさが教えてくれたこと
私はこれまで、茶葉を料理に使う可能性を考えてきました。そしてこの一皿は、その可能性を言葉ではなく、おいしさで教えてくれました。この一皿に出会ったことで「茶葉は、味をつなぐ食材にもなる」という気づきがありました。