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石臼を回して気づいたこと

石臼を回して気づいたこと

京都で、石臼挽きを体験しました。碾茶(てんちゃ)を石臼でゆっくり挽いて抹茶にする作業です。

1秒に1回転、石臼のリズム

石臼は、1秒に1回転ほどのゆっくりした速さで回すのが理想だそうですが、実際にやってみると意外と難しく、少し力を入れすぎるとすぐに速くなってしまいます。時間をかけて少しずつ挽かれた粉は、とても鮮やかな黄緑色でした。その美しさに思わず見とれてしまいました。そのあと、お茶室で濃茶と薄茶をいただきました。

「飲む」というより、「茶葉を体に取り入れる」

抹茶は、お湯に溶ける飲み物ではありません。細かく粉になった茶葉が水に混ざっているだけなので、飲むということは、そのまま茶葉を体に取り入れているということです。私は以前から「茶殻を食べる文化」を広めたいと思って活動していますが、この体験を通して改めて感じたのは、抹茶は昔から茶葉を食べる文化そのものだったということでした。しかも、粉にすることで飲みやすくなり、お菓子や料理にも混ぜやすくなります。抹茶が世界中で愛されるようになった理由の一つは、この「使いやすさ」にもあるのではないかと思いました。

抹茶と煎茶、二つの「食べるお茶」

一方で、抹茶を作るには石臼で細かく挽く手間がかかります。では、煎茶はどうでしょう。急須でお茶を淹れたあとの茶葉は、そのまま料理に使うことができます。細かく挽かなくても、おひたしや和え物、ご飯に混ぜたり、スープに加えたりと、さまざまな楽しみ方があります。抹茶は「粉にして食べるお茶」、煎茶は「茶葉の形のまま食べられるお茶」。どちらも茶葉を丸ごと楽しめるという共通点があります。

石臼をゆっくり回しながら、昔の人が時間をかけて抹茶を作っていた、その手間を少しだけ体感できました。そして、その体験は私の中で「茶葉を食べる」という考えを、さらに深くしてくれました。抹茶を味わう文化と同じように、急須で淹れた煎茶の茶葉まで楽しむ文化が、これから少しずつ広がっていったら素敵だなと思います。

【お茶活メモ】中村藤吉本店(京都府宇治市)

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